貴重な10年間の自動車運転歴

40歳を前に自動車の運転免許を取りました。鈍い私は車の運転など絶対無理と諦めていました。しかし免許なんか取らないと言っていた友人が免許を取ったのです。電話口から聞こえる友人の嬉しそうな報告に感化され、私も取ろうと決心しました。
子供も小学校に入り、時間に余裕のある日中に通う事にしました。主人の転勤で丁度郡山にいた頃で、もう25年も前の事になります。通っていた自動車教習所では若い人は勿論、高齢の方も大勢いたのにびっくりしました。孫の送迎のため免許を取るんだというハツラツとした70歳近いご婦人もいれば、通勤に必要だから取るんだという新社会人もいたり、不便な所に住んでいるから絶対必要と張り切っている人など色々な人に出会いました。教室で机を並べ勉強するのは久しぶりで、ちょっと嬉しかったのを覚えています。一人でジンクスを作って、免許証を得るまで誰にも言わず、絶対秘密にしようと決心しました。ジンクスが実ったのか一回の試験で合格出来ました。初めての運転はとにかく緊張の連続で、ヘルメットをかぶって運転したいぐらいでした。段々慣れていくうち、友達を誘って遠出のドライブを楽しんだり、美味しいレストラン巡りをしたり行動範囲も広くなっていくうち楽しい時間も増えていきました。夜の子供の塾の送り迎えや重い買い物をした時や雨の時など大いに助かりました。あの時思い切って免許を取って本当に良かったなと思いました。 
しかし運転出来たのはわずか10年間だけでした。突然倒れ、運転能力が落ちたことを自覚し、自ら運転するのを止めようと思いました。たとえ無事免許更新出来たとしても、自信がなく万が一のことを考えてたり随分悩みました。自分の運転で気の向くままま好きなところへ行ったり見たり色々な楽しみがなくなる事を思えばとても悔しく悲しかったです。でも悩んでいてもしょうがないと切り替え、今は主人の車や娘の車の助手席をちゃっかり陣取っています。子育ても終わり、子供達の塾の送り迎えなどちゃんと果たせたので満足かな?と言い聞かせています。たった10年間の運転歴でしたが、大切な経験として今でも貴重な思い出になっています。 
そして乗せて頂くお礼として、最近はせっせと居心地いい車内空間にするよう掃除は私が担当として頑張っています。「お母さんがいつも車をキレイにしてくれるので気持ち良く運転できて嬉しい」という言葉に乗せられた私ですが、みんなの幸せそうな笑顔が一番とせっせと車掃除に勤しんでいます。